“負動産”リスクにどう対処する?

 相続において、財産が実家の不動産のみで、それが負動産になるリスクが高いケースが最ももめやすいとされています。これには手入れが行き届いておらず大規模な修繕が必要な物件や売却が難しい土地・建物が含まれる。家族間で不動産に対する考え方が異なるため、問題が生じやすく、先延ばしにすることが大失敗につながることが多くなります。

 この記事からも、相続問題が家族間で感情的なトラブルを引き起こしやすいことがよくわかります。負動産のリスクを回避し、家族間のトラブルを未然に防ぐためには、早期の相談や話し合いが重要であり、また、相続税や固定資産税の負担を考慮することも大切だと考えます

負動産に関する相談相手として、適切な相手は?

 負動産に関する相談相手として適切な専門家は以下の通りです。

  1. 税理士:負動産に伴う税務上の問題や節税対策に関するアドバイスを提供します。また、相続税の申告手続きや遺産の価値評価もサポートします。
  2. 弁護士:負動産を巡る法律問題や遺産分割協議、遺言書の作成などに関するアドバイスを提供します。また、他の相続人とのトラブル解決にも役立ちます。
  3. 不動産鑑定士:負動産の適正な価値を評価し、遺産分割や相続税の計算に役立てます。また、負動産の売却や活用方法に関するアドバイスも行います。
  4. 不動産コンサルタント:負動産の売却や活用方法、市場状況に関するアドバイスを提供します。また、負動産のリスク管理や負担軽減策についてもサポートします。
  5. ファイナンシャルプランナー:相続全般に関するアドバイスや遺言書作成のサポート、財産管理、遺産分割の提案などを行い、負動産を含む相続問題の解決に役立ちます。

 負動産に関する相談内容や個々の状況に応じて、適切な専門家を選ぶことが大切です。また、複数の専門家と連携して相談することで、より総合的なサポートを受けることができます。家族や親族とのコミュニケーションも重要であり、相続問題や懸念事項を早期に共有し、話し合うことで家族間のトラブルを未然に防ぐことができます。

司法書士は負動産の相談相手になる?

 司法書士は、負動産に関する相談相手としても適切な専門家の一つです。司法書士は主に以下のようなサポートを提供します。

  1. 相続手続き:相続登記や遺産分割協議書の作成など、相続に関する法的手続きをサポートします。これには、負動産を含む遺産の分割や処分に関する手続きも含まれます。
  2. 遺言書作成:遺言書の作成や遺言執行者の選任に関するアドバイスを提供し、負動産を含む遺産の適切な管理や分配をサポートします。

 ただし、負動産に関する税務上の問題や適切な価値評価、市場状況に関するアドバイスは、税理士や不動産鑑定士、不動産コンサルタントなど他の専門家に相談することが適切です。